先月8月26日に発生したネパールと中国の国境地帯での大規模な土石流について、その原因はヒマラヤ山脈における大規模な氷河および岩盤の崩落だとのことである。なぜ氷河が崩壊したのかと言えば、気候変動による温暖化のためである。今年の日本の夏も西日本を中心に統計開始以来3番目に高い平均気温を記録するなど、酷暑と大雨災害が相次ぐ異常気象となった。欧州の熱波による被害も甚大であった。
異常気象の大きな要因は温暖化である。温暖化についてはもはや避けることはできないと思う。温暖化は、人類の産業が排出する二酸化炭素(CO2)がもたらす温室効果によるものだ。コロナ禍の時、経済活動の停滞により一時的にCO2の排出量は減少した。ということは、人類の経済活動が停滞しなくてはCO2の排出量は減少しないということである。パンデミックであれば経済活動の停滞はやむを得なかったであろう。しかしそうではない場合、当然、経済活動を停滞させるわけにはいかないということになる。人類は近代以降、CO2を大量に排出する産業社会の道をひたすら突き進んできた。現在の経済活動はCO2を大量に排出する以上、国連のCOPが何をどう言おうとも、もはや温暖化は進むしかない。
今後、温暖化は進むということを前提として、その対策を考えていかなくてはならない。海水温が上昇すると強い豪雨や熱帯性低気圧が発生し、大規模な災害が起こる。また、農作物への被害は食料価格上昇につながる。今回のネパールと中国の国境地帯での災害に見られるように、これらの災害は貧困地域への打撃になるのである。生態系へのダメージも大きい。都市においては熱中症による死亡リスクの上昇、労働生産性の低下、食料・水の不足などが懸念される。
これらは起こるかもしれないという可能性や予言の話ではなく、必ず起こることなのだ。もはや温暖化は避けることはできない、これからさらに進むと覚悟し、その対策を進めていくべきである。
